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*side...Toya*
「ねぇ君！ちょっと聞きたいことがあるんだけど！」
「え？…と、とととととと灯也君!?な、何かしら!?」
物凄く驚かれたのは、やはり僕の美しさ故だろうか。
「さっき悲鳴のようなものが聞こえたと思うんだけど…」
「あ……」
はっきり分かるぐらい目を反らされた。
「…行こう灯也。きっと無駄だよ。話したくても話せないんだ…」
おそらくそうなんだろうと悟った。
でも…！
「お願いだ…教えてくれ！」
「と、灯也君…!?」
気づいた時には女の子の両肩を掴んでいた。
意思ではない。
体が勝手に動いていた。
「大事な仲間の危機かもしれないんだ！君に危害が及ぶようなことまでしなくていい！だから…！」
可笑しいな…
普段の僕ならこんなに熱くなったりしないのに…
しかも女の子相手に半ば強引に吐けだなんて強要させてるじゃないか…
さっき剛太が言った通り。
全く僕らしくない…
「灯也…」
ほら…
剛太だって諦めて…
諦める？
「諦めちゃ駄目だ…取り返しがつかなくなったら何もかも終わりなんだ！」
そう。
途中がよくても最後が駄目だったら結局駄目なんだ…
僕はそれを身に染みて味わってきた。
「はな…すよ…」
「え…？」
「灯也君って…こんなに熱い人だとは思わなかった…」
「い、いや…普段の僕はもっとこう…違うんだけど…」
「ｸｽ…大丈夫。灯也君の気持ち…痛いくらい伝わったから…」
あぁ…
完全に誤解されたな…
女の子は暑苦しい男が苦手なんだ。
でもたまにいるんだよね。
こういうのが好きな子って…
たまには…
悪くないか…
―…
ゴウ「そこの角を曲がればすぐだよ…！」
「分かってる！」
しかし曲がった先に待ち受けていたのは…
「茜先輩っ…！」
希望ではなく絶望を描いた光景だった…
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