親切な人はお坊ちゃま

17/17

36人が本棚に入れています
本棚に追加
/336ページ
もしかして… ただの生徒会長じゃない? 「茜くんってホント何者なの?」 こうなったらやけくそだ! やっぱりこういう時は率直に聞くのが一番! 「うーん。まぁ…親父が学校教育関係の人なんだ。でも俺あんまりあの人に関わってないし。だからこの学校も校長以上に俺が仕切ってるって感じ?」 校長以上に俺が仕切ってる感じ? 誰がそんな言葉を予想しただろうか。 そんなに偉い人の息子さんだったんだ。 私とはとても釣り合わない。 ということは… 茜くんが私をわざわざ同じクラスに? 「そうだ!先に言っとくな、3年9組のこと。」 なんだろう? まさかまた何かサプライズ? 期待と不安が混ざり合う。 「3-9は問題児を集めたクラスってこと。」 「…はい?」 じゃあ何? 私って問題児!? 何故?どうして?Why!? 混乱を押さえることができない。 「あの!私、別に問題なんか…」 トントン、と左手首を指差しながら目で訴えられた。 あ… 「何があったか聞かないけど。理由はそれで十分じゃない?」 「………。」 何も言い返すことができなかった。 事実だからである。 それにしても… どうして分かったんだろ… リスカの跡。 「あぁ、着いた着いた。9組なだけに遠いんだよねー。」 いよいよ新クラスとのご対面。 女の子の友達できるといいなぁ… でも問題児ばかりって言ってたし。 ちょっと怖いんだけど。 波乱の幕開けだった 。
/336ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加