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「じゃあ、心弥さんはコウくんゴウくんのためにこのクラスに?」
「まぁ半分正解かな。」
「半分?」
それから少し間が空いて彼の口が開いた。
そして、それは意外なものであった。
「やっぱり友達と離れたくないから…かな。それに何だかんだでこのクラス好きなんだ。」
そっか…
三人とも本当に信頼し合ってるんだろうなぁ…
これが本当の"親友"ってやつなのかも。
羨ましいなぁ…
私には親友と呼べる友達がいない。
だから尚更そう思った。
「それに僕がいないと駄目なんだ。」
「へ?」
「あっ、いや…そういう意味じゃなくて!」
じゃあどういう意味?
心弥さんも焦ったりするんだ。
ちょっと面白かった。
「何ていうか、君はまだ全員を知らないからアレなんだけど…このクラス、問題児なだけに個性的な奴らが多くてね。一度騒動が起こると大変で…」
なるほど。
ってそんなに恐ろしいの?
ひぇー!
「それを止める人が僕しかいなくて…誤解解けたかな!?」
「あ、はい!」
「よかった。」
心弥さんについて少し分かったことがあった。
すごく大人で。
とても友達思いで。
このクラスに欠かせない人。
そんな気がする。
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