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「こんばんはー。女の子がこんな時間に一人でいるなんて危ないよ?」
不覚である。
いかにも危なそうな人に話しかけられてしまった。
「そうそう。この辺りは危ないお兄さん達がいて物騒だからね。」
今、目の前にいるあなた方のことだろう。
何この人達…
もしかして私
今ピンチ?
「あの…私、用事思い出したんで帰りますね!忠告ありがとうございました。気をつけます!」
一応お礼も言ったし大丈夫だよね。
こう考えが甘いのは父親譲りらしい。
「ちょっとそれはないんじゃないのー?せっかく教えてあげたのにその態度、素っ気ないなぁ。」
「なぁ?なんかもっとこう…別のお礼の仕方ってやつがあるんじゃねーの?」
そんなことを言いながら二人の男は私に近寄ってきた。
嫌な予感。
一筋の汗が流れる。
「え…だってちゃんとお礼言ったじゃないですか…」
「それって不公平じゃない?俺らが教えてあげたのは500円分に値することだけど君が俺らにくれたのは100円分ってとこだし。」
なんて例えなんだろう。
ってそんなこと考えてる場合じゃないし!
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