笑顔の裏側

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山本「ここじゃ人目につくかもしれねぇし移動すっか?」 藤丸「そうだな。用具倉庫なんてどうだ?」 山本「いいねぇ。あそこなら誰も来ねぇし。決まり。」 どうやら場所を移動するらしい。 逃げるなら今しかない。 きっと、ついてったらもう助かる可能性はない。 でも私の足じゃ絶対逃げ切れない。 やっぱりもう… 諦めかけてたその時。 「渚先輩っ!」 え? そこに姿を現したのは… 藤丸「なんだお前?」 「…お前らこそ何してんだよ!」 ゴウ…くん? 山本「あぁ…お前9組の佐久間兄弟か。どっちか知らねぇが。」 「渚先輩!早く逃げて!」 「あっ…」 山本「へへ…コイツまだ餓鬼のくせに生意気じゃね?」 藤丸「やっちまうか?」 「………!」 どうしよう… 私のせいでゴウくんが…! 私を助けようと彼なりに精一杯抵抗してくれているようだった。 でも、その姿はたくましくも見え、 猫が毛を逆立てているだけにも見えた。 少し震えているのが分かった。 浜中「待て。こいつらのバックには鈴代がついてんだ。今回は退くぞ。」 山本「浜中~。」 浜中「今度会った時はたっぷり遊んでやるからな?おとなしく待ってな。生意気な子猫ちゃん?クク」 最後に嫌な言葉を残し去っていった。 よかった… なんとか助かったみたい …
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