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「まぁでも…アレだな。あいつには言わねぇ方がいいな。」
「そうだね…」
あいつって…
茜くんのことだろうか?
「お前らぜってぇ喋んなよ!あいつが知ったら…」
「分かってるって!茜って感情的になるとすんごくおっかないもんね!」
そ…そんなに?
昔何かあったのかな?
気になるけど、みんなの様子が普通じゃないことに気づいたため心に閉まっておくことにした。
「ねぇ…渚ちゃん。」
「何?リョウくん。」
「僕らの秘密…知りたい?」
一瞬教室が静まり返った。
それって…
みんなが抱えてる問題ってこと?
確かにすごく気になるけど、でも…
「ううん!今はまだ"その時"じゃないと思うから…みんなが自分から話してくれるのを待つよ。…それに私も……」
今はまだ知られたくない…
「そっかぁ!よかった!でも、いつかちゃんと話すから…」
「うん。」
今、なんか…
一瞬だけどリョウくんの眼がすごく哀しそうに見えた。
やっぱり体に関係することなのかな…
あのとき咳込んでたし…
「ねぇねぇ渚ちゃん!今日一緒に帰ろうよ!心弥達もいるし安心だよ!」
「コウくん…うん!ありがとう!」
みんなと一緒にいれば大丈夫。
うん!きっと大丈夫!
そのときはそう思い込むしかなかった 。
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