分かち合い

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そして、あれから茜くんも生徒会室に行ったきりで途中戻ってくることはなくて。 生徒会長って大変なんだなぁ。 でも一日中授業受けてないって… 大丈夫なのかな? 生徒会長としても。 まぁその辺は私が気にかけても仕方ないよね。 一人で心配して一人で納得する。 それにしても、まだ転校初日なのにこんなに早く馴染めるなんて思ってもみなかった。 これも茜くんのおかげ。 そしてみんなのおかげかな。 明日は残りのメンバーとも会えるといいな… そんなことを考えながら下校の準備をしていると、ガラガラと教室のドアが開く音がした。 「せっかく今日は渚が来てくれたのにほとんど顔出せなくてごめんね。」 茜くんだ。 そんな申し訳なさそうに謝られても… 「そんな、気にしないでよ!みんなとても優しくて、いろいろ助けられたし…」 「…いろいろ?」 「あぁー!茜、俺今日放課後何も予定ないから生徒会の仕事手伝ってやるよ!」 「なんだよ不気味だな。心弥ならともかくお前がそんなこと言うなんて。」 し、しまった~! なんかよく分からないけど茜くんに知られちゃまずいんだった! 昭斗くんナイスフォローありがとう! 「た、たまにはな?ほら!さっさと行こうぜ?じゃあお前らまた明日なー!」 ガラガラ。 昭斗くんが茜くんを半強制的に引っ張って連れ出してくれた 。
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