分かち合い

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「昭斗の犠牲のおかげでなんとかなったね。でも、おそらく勘づかれただろうなぁ…」 「あの、どうして茜くんに知られちゃまずいんですか?」 「それは…」 「言うのもおぞましいってやつ!あいつらより茜に目つけられた方がよっぽどやばいよ!」 どういうこと? って話聞いてるだけでちょっと恐ろしいけど… 「でも幸い茜は敵じゃない。むしろ味方だからその点では心強いよ。ただ、バレた時は俺たちも危ないかも…いろんな意味で。」 「うわぁー!それ以上言わないでゴウ!」 一体何だというの? みんなの表情が引きつっている。 それにしてもゴウくんは相変わらず淡々と話すなぁ。 そこまで感情がこもっていないと逆に感心してしまう。 「とにかく…絶対隠し通せばいいだけのことなんだ。渚ちゃんもいいね?」 「は、はい!」 やたら不安が募る。 とにかく肝に命じておこう! しかし、その思いが叶うことはなかった。
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