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そういえば、別れるときに心弥さんが妙なことを言っていた。
“君なら…もしかしたらゴウの心を開けるかも”
どういう意味だったんだろう?
まだ何かあるみたい。
でも、そこは時間が解決してくれると信じて…
─…
もう9時か。
今日はいろんなことがあったしお風呂入って早めに寝よう。
そう思った矢先だった。
ピンポーンとチャイムが鳴る。
こんな時間に一体誰…
ちょっと不安になりながらも「はーい」と返事をしてドアを開けてみる。
するとそこにはなんと…
「茜くん!?」
「やぁ渚。」
やぁ渚。
ではない。
一体何の用事だろう。
こんな時間に来るぐらいだから、さぞ重要な話に違いない。
と、また勝手に思い込む。
「どうかしたの?こんな時間に…」
「んー別に。ただ渚に会いたくて…」
別に。
…ってちょっと。
特に理由もないのに?
そんなことで家に押しかけてくるなんてある意味迷惑だけどすごく…
嬉しいのかも。
「と、とりあえず中へどうぞ。」
来てしまったものはしょうがないと思い、茜くんに上がってもらおうと背を向けた瞬間だった。
「ありさ。」
え…
何?
誰…?
ただ一言、知らない名前を発したかと思うと…
「あ…俺っ……ごめんっ…!」
「あっ!」
急に戸惑いだして立ち去るように走っていってしまった。
一体何がどうしたというのだろうか。
それにさっきの…
気になることがまた増えながらも、素晴らしいほど熟睡することができ翌日を迎えた 。
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