個性的な後輩たち

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そういえばコウくんとゴウくんって心弥さん家に住んでるんだっけ。 だから3人一緒に登校してるんだ。 賑やかなんだろうなぁ。 楽しそう… そんなことをぼんやり考えていたら、思わず階段から足を踏み外してしまい… 「わ、わわ…!」 コウ「渚ちゃん!」 『死ぬ』と思った。 もう階段を昇りきるところだったし、何より真っ逆様に落ちるのが分かったから。 そんなことを考えている間にも天井は遠ざかり床は迫っていて… 次の瞬間―… 誰かにぶつかったような気がして… 「いったぁ!」 やっぱりぶつかってしまったようだ。 あ、でも助かった!? 「ご、ごめんなさい!あの、お怪我は!?」 「ちょっと!痛いんですけど!一体何なワケ!?いきなり降ってきてさぁ…ん?降ってきて?」 そう言うとその人は階段の上を見上げ… 「心弥先輩!?」 「おはよう灯也。」 知り合いなのか、心弥という名を口にする被害者さん。 そして私は間違いなく加害者であろう。 というか、この被害者さん。 かなり顔は良いようだ。 例えるなら、その顔で人を騙す詐欺師に近い。 「あー灯也だー!渚ちゃーん!大丈夫ー!?」 「うーん!」 ひょっとして… もしかして… この人も? 「え、じゃあつまり彼女が?」 「転入生の宝堂渚ちゃんだよ。」 「何だってー!」 叫び過ぎ。 ていうかリアクション激しいし 。
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