個性的な後輩たち

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先生が板書しながら説明する。 見た目はだらしなさそうだけどやっぱり先生なんだなぁ、と改めて思う。 だって解説が… 難しすぎてよく分からない。 ついていけず気を抜いていると… 「渚、昨日は本当にごめん…俺最近疲れてるみたいでさ…部屋で寝てたはずなのに、気がついたら渚の家の前に立ってて…」 茜くんは小声でそう説明した。 少し違和感を感じたけど誰にでもそういうことってあるよね、と思いあまり気にしなかった。 この頃から異変はあったのに私は気づくことができなかった。 「大丈夫だよ、もう気にしてないし。それよりちゃんと休んだ方がいいよ。無理しないでね。」 「…ありがとう」 とりあえず解決したのかな? 何より普通に話せてよかった。 ─… チャイムが鳴り1限目が終わった。 1時間授業を受けたけど… この学校、相当レベル高いのかも! 赤点は免れないかもしれない。 「渚ちゃん!数学分かったー?」 分かりません。 全く分かりません。 「ううん…全く。」 「だよねだよね!僕もさーっぱり。」 ちょっと失礼だけど… コウくんが分かってたらどうしようかと思っていた。 でも少し安心した。 「今日のは比較的簡単な方だったと思うけど。」 ゴウくんが淡々と話す。 …ていうかマジで? そういえばゴウくんって心弥さんJr.だったっけ。 なんだか自分が情けない 。
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