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その後、1限の数学を最後に乙夏先生が戻ってくることはなかった。
つまりそれ以降オール自習。
良いような悪いような…
─…
2限目の半分を過ぎたぐらいにリョウくんがやってきた。
毎日これぐらいの時間に登校しているみたいだった。
「おはよう。体大丈夫?」
「おはよー!そんなに心配しなくても大丈夫!朝が弱いだけー!」
「そうなの?」
「そうなの!」
なんだ、そうだったんだ。
私の思い過ごしだったのかな?
そうだよね、心配し過ぎだよね…
と、そのときは本当にそう思っていた。
「今日教科書全部忘れてきちゃったー!」
「大丈夫。もう今日授業ないから。」
あっさりと答えるゴウくん。
また自習!?と驚くリョウくん。
凄まじい表情の差。
「いい加減僕、授業受けないとテストやばいんだけど!」
「僕、授業受けてるけどテストヤバいよ!」
焦るリョウくんとコウくん。
そして…私。
昭斗「じゃあまた心弥講座開かなきゃな。」
「僕は別に構わないけど…」
「心弥講座?」
ゴウ「その名の通り心弥によるテスト対策講座だよ。要するに勉強会。」
なるほど。
なんてありがたい講座なんだろう。
「ぜひ私も参加したいです!」
「やる気ですね、宝堂先輩。」
ニコ、と微笑む歩くん。
そういえば忘れてたけど…
彼ら3人の実力や如何に 。
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