白蝶のルール

6/18
前へ
/336ページ
次へ
呆然と立ち尽くしていた私だったが、何人かの生徒を見かけ安心し、やっと現実世界へと戻ってくることができた。 そんな束の間。 「ねぇ、あれ9組の人たちじゃない?」 生徒であろう女子の声が聞こえた。 どこかで似たような経験をした私は、何故聞いてしまったのだろうかと後悔をした。 良いのか悪いのか地獄耳なのだ。 しかしその先の会話は意外なものであった。 「ねぇ、あそこ見て!如月君よ!」 「ホントだ!いつ見ても素敵ね~!佐久間ブラザーズもいるわ!」 「それだけじゃないわ!切れ目の騎士(ナイト)にS級紳士まで!」 は? 何この会話。 「天然貴公子(プリンス)にナチュラルボーイ、黄金の天使!それに何と言っても…」 「「「神の申し子茜様!!!」」」 何? この宗教滲みた破天荒なワードたち。
/336ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加