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「お母さんに会ったときにね、花のことをいっぱい話すの!花言葉とかいろいろ教えてあげるの!」
「そっか…」
笑顔で話すコウくん。
心の中はどんな気持ちなんだろう…
余計なこと聞くんじゃなかった…
「俺は強くなりたいから…それだけだよ。」
*side...Go*
いつからだろう。
素直に自分の気持ちを言うことができなくなったのは。
いつからだろう。
笑わなくなったのは。
笑えなくなったのは…
部活なんて入る気なかった。
所詮お遊び倶楽部。
中途半端な気持ちでやるくらいならやらない方がマシ。
戯れるのも好きじゃない。
くだらない。
哀れな集団。
そう思ってた。
でも違った。
それは大きな勘違いだった。
この学校の人はみんな…
真剣だった。
本気だった。
小学校も3年間しか通ってなかった。
年上とか年下とか…
そういう関係なんて味わったこともなかった。
だからこの学校に入って初めて知ったことは数え切れないほどあった。
だからいろんなことを経験したくなって部活にも入ろうと思うようになった。
でも何の技術も知識も持ってない俺に
できることなんてあるのだろうか。
そう思っている時だった。
あの先輩に逢ったのは…
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