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「おいおい、やめろ二人とも!新入部員を放置するな!」
「あ。」
「あ。」
2人は同時に声を発し、同時に俺の方を見た。
─…
「いやぁ~すまん!コイツがいきなり喧嘩売ってきたからよぉ。」
「はぁ?アンタが勝手にキレだしたんじゃない。」
「もういい!よせ!」
こういうのを“夫婦漫才”っていうのかもしれない。
「うちの部員がすまないね。いつもこんな感じなんだ。私は部長の早坂志都貴(はやさかしずき)だ。よろしく頼む。」
「あの…」
「尊に君を連れて来るよう頼んだのは私だ。」
え?
「私はね、君が入学してきたときから君に目をつけていたんだよ。」
この人の表情…
なんて穏やかなんだろう。
包み込まれるような…
何だろう…
このキモチ。
ワカラナイ。
「まぁ…それは追々話すとしよう。さぁ、みんな集合してくれ!」
そう言うと十数名ほどの部員達が集まってきた。
「佐久間剛太くん!ようこそ剣道部へ!」
「よろしくな!」
「よろしくね!」
「ちっちぇな!」
「何か分かんねーことがあったら聞けよ?」
こっちは了承してないのに…
かなりの歓迎モード。
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