第二章

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「…うん。入りなよ、マーモン。」 「失礼するよ。」 部屋の中は白を貴重としたシンプルだけど優雅なイメージだった。 僕は迷わず中央にあるソファに腰を下ろし、紅茶に手を伸ばす。 「…葉、変えたのかい?」 「うん。…ザンザスから聞いてるよ。今、骸さん達がここに来るから。」 十代目は書類に目を通しながら僕に笑いかける。 …本当にマフィアの肩書きが似合わない奴。 僕の目線に気付いたのか十代目は苦笑した。 「沢田綱吉。用事とはなんですか。」 ノックもせずに堂々と入って来た南国果実。 十代目は少し驚いた顔をしている。 気配に気付いてなかったのか? 「おや?藍色のアルコバレーノ。何故ここに?」 南国果実は今気付きましたとばかりに笑いかける。 「任務だよ。…君達に聞きたい事があってね。」 「クフフ…何でしょうか。」 骸は十代目に軽く目配せをし、部屋から出させた。 そのまま僕の向かいのソファに腰を下ろした。 その後ろに柿本千種と城島犬が立っている。 「…エストラーネオファミリーについて。」 「「「!!」」」 「あの時、君達以外に生き残りは居なかったかい?もしくは、…城島犬。」 「なっ…なんらよ。」 「君の他に他の動物の遺伝子を取り組まれていた子は居なかったかい?」 「…っ!いたピョン。確か…」 「金色の髪と瞳の男の子…じゃなかった?」 「…なんで知ってるの?」 「その子が僕の今回の任務に関わっていたんだよ。」 「つまり、生きてたって事ですか?」 「生きてた…違うね。生きてるよ。 その子は今、ヴァリアーで保護してるんだ。」 「…何をやっているんだい?」 「あらマモちゃん。お帰りなさぁい。」 ヴァリアーの本部に帰ってきた。 談話室の少年を連れて行こうと思い、扉を開けた。 予想道理、ルッスーリアといた少年。 だが、この格好はなんだ? 「イヤン、マモちゃん可愛いお顔が台無しよ?」 「…ルッスーリア、どうしたの、これ。」 そう言って少年を指差す。 「可愛いじゃなぁい?アタシ特製のネロちゃん専用ゴスロリ衣装よン!」 「…ネロ?」 「そうなの!可愛い子はちゃんと名前で呼びたいもの。だからアタシとベルちゃんで考えたのよ!」 「ふうん。」 そう言いながらネロに抱き付くルッスーリアは正直気持ち悪かった。
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