第二章

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「…ネロ、ボスの所、行くかい?」 ルッスーリアに抱き締められているネロに声をかける。 正直、こんなフリフリな服を着ている奴は連れたくない。 「…僕は待ってます。リア姐様やベルフェ様と遊んでいただいてますので…マー様行って来てください。」 「ちょっと。マー様ってなんだい。」 ネロの後ろでベルとルッスーリアが笑いを堪えている。 「…ルッスーリア、ベル。侮辱料金払ってね。明日までに僕の口座にSランクの5倍。支払わなかったら…地獄を見るよ。」 「マー様!ベルフェ様とリア姐様を苛めてはダメです!」 「君も支払うかい。」 「…マー様。」 少し困った顔で僕を見上げてきた。 その顔をされると何故か怒れなかった。 「…もういいや。ボスの所に行ってくる。」 フッとネロから視線を外しドアから出ていく。 最後に見たネロの顔は すがり付くようで 泣きそうで 僕は何故か苛ついた。 (…なんなんだろうね。) (君を見ると僕は僕じゃなくなる。) (そんな顔で僕を見ないでよ。) (本当に、君が苦手だ。) (なのにどうして) (こんなに君を気にする僕がいる。)
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