第三章

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暖かい陽射しにより僕は目が覚めた。 昨日散々泣いた挙げ句、談話室のソファーで寝てしまったらしい。 まだ焦点の定まらない目で辺りを見回す。 僕は、リア姐様の膝で寝ていたらしい。 …リア姐様の膝で…? 「───!?」 うわっ! ごめんなさいリア姐様! イタリアの夜は以外と冷えるのに… リア姐様が風邪引いてしまったらどうしよう… 僕は立ち上がって毛布を掛けようとした。 「…っ!?」 何で、 「何で皆様此処で寝てらっしゃるのですか?」 ベルフェ様もアロ様も、 …マー様まで。 僕が茫然と立っていると、後ろの方でドアの開く(壊れる)音がした。 「…オイ、餓鬼。」 「ボス、様。」 ボス様はツカツカと此方に向かって歩いてきた。 幹部の方々をこんな所で寝かせたんだ。 …殺されても、文句はない。 キュッと目を瞑る。 次に来る一瞬の痛みを待った。 が、なかなか来ない。 恐る恐る目を開いた。 「…ボス様?」 「…なんだ。」 既にボス様は仕事部屋へ向かっていた。 途中、邪魔だったのかアロ様の頭を蹴っていたが。 「ボス様は、僕を殺さないのですか?」 「何故それを聞いた。」 「え?」 「このカス共はテメェで此処で寝る事を選んだ。風邪を引こうが俺の知ったこっちゃねぇ。大体、テメェで決めたんだろ。此処で生きると。だったら俺は手は下さねぇ。」 僕様はそれだけ言うと再びアロ様を蹴って、仕事部屋へ向かった。 「う゛ぉ゛ぉい!痛えじゃねえかぁ!…て、ネロは何で泣いてんだぁ?」 アロ様は頭を擦りながら僕の方へと歩いてきた。 「…なんでもないですっ!」 そんな様子が可笑しくて 僕は出来る限りの笑顔でアロ様を見た。 (皆様、本当にありがとう) (僕は、此処で生きると決めました) (決して、此処を離れないと決めました) (…皆様と共に生きると決めたんです)
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