第四章

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今、僕の目の前には生理的に好きになれなさそうな方がいます。 アロ様は逃げろ、と言ってますが正直この方から逃げられる気がしません。 「あ…あの、」 「よ…」 ずい、と顔が近付けられました。 …少し、鼻息が荒いです。 「あのッ…」 「妖艷だ…」 頬を赤く染めて目の前の方は(気持ち悪い)お顔を歪めました。 「う゛ぉぉい!レヴィ…キモいぞぉ!」 「貴様ッ…俺はキモくなどない!」 …この方がレヴィ…様ですか。 「レヴィ…様?」 僕が控えめに声をかけるとレヴィ様は頬を赤く染めて此方を向いた。 「初にお目にかかります、ネロと申します。ヴァリアーの御屋敷にて家事をやらせていただいております。以後、よろしくお願い致します。」 僕が着ていた服(メイド服)の裾を持って挨拶をするとレヴィ様は鼻息を荒く僕を凝視した。(怖い…) 「…う゛ぉいレヴィ、ボスは良いのかよ…」 アロ様が小さく呟くように言うとレヴィ様はピクンと反応した。 「ボ…ボスー!」 次の瞬間には来た廊下を爆走して帰っていった。 気付いたら屋敷内の警報が止まっていた。 僕は唖然とレヴィ様の去った廊下を見詰めていた。 アロ様は小さく溜め息を吐いてレヴィ様について教えてくださった。 フルネーム、レヴィ・ア・タン。 ヴァリアー内の雷の守護者。 ボス命の変態。 …出来る限り、近付かないようにしたいです。
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