第四章

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「ボスッ!只今戻りました。」 「…レヴィか。」 「任務、アノルマーレ・メーディコ(異常な医者)の監視、及び行動捜査完了。」 「…監視結果」 「は。人道を逸脱した研究内容、冷酷さ、全てにおいてこのままでは不味いかと思われます。」 ザンザスは紅い液体の入ったグラスを握り潰した。 濃厚なアルコールの匂いが部屋を満たした。 「…ボス、アノルマーレ・メーディコを消しますか?」 「…下がれ。」 「ッ…はい。」 レヴィは名残惜しそうに部屋を出た。 ザンザスの目の前には数枚の資料。 レヴィが出した物だ。 普段ならそんなもの見ないで捨てるのだが、今回は超直感、かは解らないが資料を手に取っていた。 「…カスが。」 ザンザスは自分の口許が歪むのが分かった。 ────以前実験体として差し出した融合獣(キメラ)を捜している──── ────人と獅子の融合体─── ────No.106─── 「…チッ」 想像してたよりも、案外厄介な問題かもしれねぇ… 「テメェは本当に…」 面倒臭いモン連れてきやがって… カスが…
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