第一章

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誰かが降りてきた。 頭の上に輝く輪がある。 …天使? 格好からして天使じゃないと思う。 こんな黒ずくめの天使、居るわけないよ。 「君はボンゴレを馬鹿にしすぎたんだ。死を持って謝罪して貰うよ。」 ボンゴレ? なんだろう。 昔、沢山その名前を聞いた気がする。 僕が考えていたらご主人様が黒ずくめの天使に発砲した。 弾が当たる度に天使の体に紅い華が咲いていく。 床を血が濡らしていった。 でも、天使は笑っていた。 スッと右手を上げ、何かを握りつぶす様に拳を作った。 「ヒイッ!」 ご主人様の情けない声が聞こえた。 僕が目線をご主人様に向けると、震えた手で持っていた銃に蛇が巻き付いていた。 それが合図のようにご主人様の周りに幾千もの蛇が姿を現した。 「蛇の毒で狂って死ぬか、」 天使がパチン、と指を鳴らした。 すると沢山いた蛇があっという間に深紅の炎に包まれる。 「地獄の業火に焼かれるか。」 天使はニッと口角を上げた。 「…どっちが良いかい?」 ご主人様が大声をあげて僕の首輪を外した。 「俺を助けろ!これは命令だ!」 ドクンと心臓が高鳴った。 目の前が暗くなっていく。 次の瞬間、僕の記憶は途切れた。
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