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だけど、ソファーの時のように簡単に捕まってしまう。 「大人しく抱かれたらどうだ」 それがイヤだから抵抗してるんだよ。 そう言いたくても、キスをされているせいで、言葉にならない。 変わりに雅隆さんの胸を叩くことで抵抗するけど、呆気なく手を掴まれ、頭上でひとまとめにされてしまう。 「強姦は趣味じゃないが、暴れられても厄介だからな」 ベルトが引き抜かれる音。 そして、俺の手首に革が巻き付けられる感触。 「いやだ…やめて…」 ジタバタと暴れるけれど、それが裏目に出て、あっさりと俺の腕はベルトによって拘束されてしまった。 「泣いても無駄だ。いい加減、そんな顔をしても私を煽るだけだと自覚したらどうだ?」 そんな事を言われても、自分がどんな顔をしているかなんて、分かるはずないじゃないか。 「1年の間、私以外の人間が、お前の肌に触れたのだと思うと腹が立つな」 ゆっくりと唇が首筋を辿る感触。 時々生暖かいモノが触れるのは、舌だろうか? 「…つぅ…」 首筋をキツく吸われ、思わず悲鳴を上げてしまう。 「答えろ。私以外の誰かに触れさせたのか?」
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