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「うん。って言ったらどうする?」
そう答えたのは、別に意地悪がしたかったわけじゃなく、どんな反応をするのかが見たかっただけ。
「ならば、その人間を殺してやろう。私は誰かとお前を共有する気はないからな」
ぞっとする程低い声。
雅隆さんならば、本気で実行するだろう。
「客と多少手が触れたりはするけど、俺の身体を触った奴なんて、いるわけないじゃん」
手まで縛られて、半ば強姦みたいな状況だというのに、何で俺は真面目に答えてるんだろうな…。
「ならばいい」
真上からじっと見られると、何だか恥ずかしくなってきた。
手で隠そうにも、縛られた状態じゃ無理だし。
身体を捩る事で何とか、視線から逃げたかったのだが、俺の意図を察した雅隆さんによって妨害されてしまう。
「…う…ぁ…ん…」
再開された愛撫は今までよりも優しく、けれど容赦なく俺を快感の淵へと追い詰める。
「も……やぁ…あん…」
与えられる快感に、俺の目からは涙が溢れる。
もう何度果てたのか分からない。
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