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―破滅の森―
昼間だというのに真夜中よりも暗く漆黒の妖艶の光を放つこの森はいつからから天族からは破滅の森と呼ばれるようになっていた…。
この森には魔族ですら手をやく魔物の類や生物を食す者で埋め尽くされていた…。
『…はぁ、……はぁ。』
そんな超危険地帯を若き青年“セイル・マテルリタ”は息を切らしながら全力で走っていた…。
前後左右の感覚すら奪われかねないこの森は迷い込んだ人を出口へは決して導いてはくれない…。
だがセイルはその瞳にどこか期待と好奇心を込めただ走る…。
しばらく走った後にセイルは静かにその足を止めた…。
そう…。
セイルの周りにある茂みから異様に発せられる殺気に気がついたのである。
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