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体育館に入ってみると、かなりの生徒数がいて緊張が増した。ステージに上がって順番を待つ。俺を見て話す生徒がやけに多い。やっぱり、若いと注目するのは学生だった俺に分からないわけでもない。
『それでは、上原先生よろしくお願いします。』
俺は、説教台に置かれてるマイクにスイッチを入れた。あー緊張する。水が欲しい。
『上原公輔です。えーっと、本当に初めてなので――』
喋りながら周りを見渡す。一人だけ、ゆらゆらと揺れてる生徒が視界に入った。女子だ、寝てるのか?
挨拶を終えて、職員室に戻る際にゆらゆらと揺れる女子生徒の横を通った。
あっ、……寝てる。
と歩み寄って行った先生に『美月さん、美月さんっ』肩を叩かれて女子生徒は起きた。
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