生徒。

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それから、金本は毎回の授業寝ていた。周りの生徒に聞いても 『美月はいっつも寝てますよ』 『別に問題児とかじゃないよね、でも眠気には勝てないみたい』 そう言うばかりだった。別に悪い子じゃないのは、俺から見ても分かるけど寝過ぎである。 『どうですかー?丘滝高校の生徒』 三年の英語科の清水先生がコーヒーカップを持って俺に質問してきた。 『楽しいですよ、みんないい人だし』 俺はそう言うと清水先生は笑顔で頷いた。はっとして、『清水先生、三年B組の副担ですよね?』と尋ねると清水先生は首を傾げてそうですよ、と言った。 『あのー……、金本美月のことなんですけど』 『美月ですか?ああ、あれでしょう、居眠りのことでしょう?』
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