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いわゆる、実験台を探しだし、生物兵器を打ち込むのを仕事にしている。
男の名前は・・・ケイオス。
誇り高き“ナイルス”の家紋を守る大貴族だ。
プライドが高い彼は、自分よりも階級の低い男が、自分よりも高い支持を集めている事が気に食わないのだろう。
それに、スリナムは彼の幼なじみで・・・彼にとっては、唯一の友人で。
けれど、スリナムは、ジギィを慕い、二人は今、ほとんど疎遠状態にある。
そのケイオスのほの暗い思いを、ジギィもスリナムも全く知らなかった。
それが・・・その、小さなささくれから生まれた擦れ違いが、ある悲しい“物語”を生み出す事を・・・二人はまだ知らないーーーーーーーーー・・・
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「ほぉら、レイブン、レイネ。ジギィおじさんだよ」
美しい金髪と銀髪が眩しい。
スリナム様よりは、奥方のルネッサ様に似ている様に思う。
紅い、ルビーの様な瞳が愛らしい。
髪の色こそ違えど、顔はうりふたつ。
二卵性と聞いた時は、驚いたものだ。だから、遺伝子というものはわからない。
「おじさんというより、私の年では、もうおじいさんですよ、スリナム様」
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