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「ルネッサ!!!」
バンッと扉を叩き開け、スリナムが声をあげた。
「スリナムさん」
病室の白にはえる、肌の白い美しい女が、ベットに座り声を上げる。
その表情は、驚愕・・・喜び・・・安堵が垣間見えた。
「大丈夫か?ど、ど、どうしたんだっ」
女の・・・ルネッサの笑顔を見て安心したのか、スリナムがヘナヘナと崩れ落ちながら、ふるえる声を上げた。
「病院ですよ、坊ちゃま。お静かに」
ベット脇に立っていた初老の女が、困った様に微笑みながら声を上げた。
「クナ!!ルネッサの病状は!!?」
初老の女・・・クナの首には、タバサの紋章。
自分よりも身分の高い人間しかいないこの場所に、ジギィはひそかに身を固くした。
「落ち着いて下さい、坊ちゃま。・・・おめでたですよ」
クナの言葉に、スリナムもジギィも固まった。
おめでた・・・という言葉に、ベットに座ったルネッサが頬を赤らめる。
その右手は、腹に添えられている。
「双子なんですって」
はにかむ様に笑って、ルネッサがスリナムを見た。
スリナムは、先程から固まったままだ。
理解力がついていけていないらしい。
フリーズしたままのスリナムの背を、ジギィがトンッと押した。
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