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昼食が終わった後、いつも二人は、この窓際の席二つでまどろんでいる。
夏の間は、暑くてたまらなかったが、今くらいはちょうど良い程度だ。
しかしまだ、真昼の頃は陽が少し熱いので、窓を開けて風を入れている。
きっともう一週間もすれば、この風は冷たくなり、窓を閉めずにはいられなくなるだろう。
暖かさと涼しさの心地よさに身を置き、柚乃は顔を伏せたまま目を閉じた。
あまりに穏やかな秋の昼間に、彼女は気持ちがよくてうとうとした。
目を閉じて、ぼやけた頭で、いろいろと考えてみる。
次の授業は古典かぁ……。
嫌だなぁ。
私、古文とか苦手なんだよなぁ……。
まあ、だからと言って、数学なんかが得意なわけでもないけど。
テストなんか、教科ほぼ全滅だし……。
唯一、得意と言えば、やっぱ家庭科とかだなぁ。
今度、調理実習してくれるって言ってたけど、どうなるんだろう……?
ポカポカ。
あ──…、ダメだ。
やばい。気持ちいい。
寝ちゃう。
これあたし絶対、寝る。
柚乃は目の前が白くなっていくような、眠りの前の感覚を感じながら、遠い春の日を思い出していた。
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