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その明るくて爽やかで、分け隔てなく他人を思いやれる性格に、心奪われる女子は多いらしい。
もちろん容姿も、柚乃が見ても格好の良い人だ。
サラサラの黒髪は、今時っぽい風にセットされていて、とてもお似合い。
決してくどくない。
自然な感じが良い。
顔も、普通男子よりかは整っていて、笑うとかなり可愛い。
細身な方だが、間近に接近してみると、半袖のシャツから覗く腕には、ほどよい筋肉がついていた。
つまり、全体的に整っている。
特に、凡人離れしてキレイだというわけではないが、こんな人が身近にいたらモテるのは当然だ。
おまけに彼は、その運動神経の良さから、球技大会や体育祭では大活躍だった。
そんな向くんがモテないはずがない。
柚乃だって、彼は素敵だなと思うし、話してみたいなとも思っていた。
しかし、同じクラスだからと言って、特に派手でもない柚乃は、彼に話しかけることなどできやしない。
恥ずかしいし、いきなりどうやって声をかけるべきか迷った。
しかも、クラスの派手なケバい女集団の目が怖かった。
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