小川 マスミ

2/25
前へ
/413ページ
次へ
真昼も過ぎた頃、寝室のベッドから気怠く起き出したマスミは、リビングの冷蔵庫から缶ビールを取り出し、勢いよく喉を潤わせた。   「…ぅう、頭イタぁ、」   昨夜も、繁華街で夜の仲間と飲み騒いだ後、適当に気に入った男を家に入れ、夜を淫らに愉しんでいた。   「…あいつ、誰だっけ?」   マスミが連れ帰った若い男は、まだ寝室で寝ていた。   「ねぇ~、ちょっと起きてくんない?アタシもう出かけるんだけどぉ」   マスミがそう言うと、男は寝ぼけ顔でリビングに出てきた。   「…ぅん、、何だよ、もうちょい寝かせろよ、ふぁ~あ、」 「ハァ!?何言ってんの?アンタに用はないから出てけって言ってんの!そのくらい分かんない!?」   そう言われて男は頭がカッとなり 「何だとぉっ!このババァがっ!!誰がヤッてやったと思ってんだっ!」   鼻息を荒立てた若い男は服を着ると、足音をドンッドンッと鳴らしながら家を出ていった。   「バッカじゃね?なぁ~にがヤッてやったよ、、ヤリたくて必死だったじゃん、」  
/413ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2278人が本棚に入れています
本棚に追加