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彼は、一人だった。
いつもマウンドの真ん中で
一人ぼっちで投げていた
まわりには誰もいない
一人でずっとずっと投げていた
一人ぼっちの彼の願いは
みんなで野球がしたい
ただ、ただそれだけだった
彼は投げるのが好きだった
マウンドを離れても
毎日毎日投げ続けていた
彼は願いを叶えるために
遠く
何も知らない場所へ行ってもなお
投げ続けた
毎日、毎日一人で
ふと知らない場所で見つけたマウンド
眺める彼に
声をかけた黒髪の彼
「よかったら………」
彼は少し考えてから頷いた
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