26人が本棚に入れています
本棚に追加
キーンコーンカーンコーン
昼休みの時間だ。
自然と足が向かうのは購買。
そこで人に揉まれながらもパンと牛乳を買って
出来るだけ人がいないところ…屋上とかに行って、メシを食べて昼寝して適当に時間を潰す。
……そう。俺の毎日、はこんなことばかり。
でも今日、朝会ったあの生徒。あの子は見た事ない奴だった。
たぶん同じ学年。
どこのクラスだろう。
そんなことばかり授業そっちのけで考えていた。
あの後、
呆然と立ち尽くす俺にアイツは照れながら笑って
今日が久しぶりの登校なんです。
って、途切れ途切れ言ってたっけな。
だから深呼吸してて。
少し震えてて。
小刻みに震えてて。
見るからに口下手なのに
俺に声かけて…
「って………」
ため息を長々と吐く。
「おれ、気持ち悪っ」
パンを一口かじる。
いつもの変わらない味。
ただの焼きそばパン。
いつもの毎日。
最初のコメントを投稿しよう!