絶対零ドのシ想

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『がんじがらめ』 私の身体と無限の世界の間に 境界線がある 蜘蛛の糸のような 内側は私の世界 外側は別の誰かの 私はせめて 私の感覚器官が現す世界を潔癖に掃除したい そうは言っても 何事にも譲歩は不可欠だから 私は世界を切り売りする 円い焼き菓子のように 私の身体と夢幻の世界の間に 境界線がある 蜘蛛の巣のような 私の世界は全く 哀しみを知らず幸福で だから外側の事なんて 境界線の事なんて知らない 外側の事は 別の誰かが考えるでしょう (世界中の人を拘束すれば世界中の哀しみは必ず減るでしょうに)
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