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「…どしたの?顔真っ赤。暑い?」
「あ、うん!何でもないっ!暑い、けどっ、何でもないから!続けて下さい透子ちゃん!」
「…うん?あのさ、数学の西野先生いるでしょ?」
「あ、顔は、知ってる…。私のクラスの担当じゃないけど。髭の背高い先生?」
「それ。西野先生ね、彼氏いるんだって」
柚奈の頭が、止まった。
それに合わせて透子も立ち止まる。
木々のひそひそ声が大きくなった気がした。
西野先生はしっかりとした印象の男性教員だ。
柚奈のクラスの数学担当は定年間近のおじいちゃん先生で、正直、若い西野先生の方が良かったと思っている。
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