白い立方体

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【Aメロ】 一人篭った部屋の 対角線の交点に 最大の孤独を感じてみたくて 体育座りをしてみる 【Aメロ】 窓も扉までも無くて 白い壁しかない部屋 「どうせなら黒がよかった」 呟く声さえ響く 【Bメロ】 誰かが この部屋に気付いた 外で何かをしている様子 でも俺に関係ないから 目を閉じて眠りにつく 【サビ】 目を開いたら 壁の一枚が変わった 一人驚き 近付いたら それは決して大きくない窓 外を覗いたら そこは白以外の世界 開く仕組みにはなってないけど光は確かに差し込む 【Aメロ】 一目外を眺めたら そこは部屋と同じ世界 「なんだ 外も白いじゃねぇかよ」って 馬鹿馬鹿しくなる 【Bメロ】 一つの 光が途絶えた 「もう目を閉じていいだろう?」 白以外に出会えたけど 黒も寂しく感じる 【サビ】 目を開いたら 窓は消えて元通り 何とも思わず 振り向いたら 丁寧にノブの付けられたドア 一歩近づいたら 何故か胸が高鳴る 手に汗握って 触れてみたら ノブは確かに回る 【Cメロ】 「開けてみろ」 心の叫びに従う 知らない色で溢れてる 慣れ果てた色もあるけれど 少しも気にならない 【サビ】 ちょっと歩いたら 窓もドアも無い立方体 「知らねぇぞ 俺は関係無いぞ」 無視する気持ちで通り過ぎる 一歩踏み出したが やはりなんだか気になる 夜になったら来てみよう そして窓を付けてやろう ついでにドアも付けてやろう
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