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5分くらい経っただろうか彼は立ち止まる。
そこは15階建てのマンション…かなり高級そう。
「オレの家だよ」
不安げに見ていたことがわかったようで彼は笑顔で答えてくれた。
「そういえば名前言ってなかったな…オレは一ノ瀬章吾だ」
名前…一ノ瀬さんっていうんだ…
「僕っ!…加藤優也ですっ」
ただ自分の名前をいうだけなのに緊張してしまい声が上擦ってしまった…
くくっ…と一ノ瀬さんは笑い出した。
「あの一ノ瀬さん…僕もう歩けますから降ろして下さい」
また一段と笑い出してしまった…笑いが一段落したところで降ろしてくれた。
恥ずかしく僕は逃げだしたい衝動に陥ったが、一ノ瀬さんの側はなぜか心地がよくもっと一緒に居たいと思った。
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