未来ラジオ

春

｢あ!?車買ったんだ？……アタシに内緒で？……へぇ～…｣
と不気味な笑みを浮かべながら一生のいる運転席に近づく真希。一生はそれをかわそうと開けていた窓を必死で閉める。

だが車は古くなお且つ手回しのために遅く
あえなく真希に捕まり
｢ねぇ…なんでアタシから逃げようとしてるの？｣
一生には終わったという思いが頭を駆けめぐり
｢いや…逃げようとではなくてですね……ただ窓を｣
と敬語で話す一生に対して真希は
｢アタシ行きたい所があるんだけど？｣
と真希の目は獲物を狙うライオンのような目であった為一生は
｢はい…どうぞ汚い車でよろしければ｣
と運転席から降り､後部座席のドアを開けると
｢アタシ乗せてなんて言ってないよ～｣と悪魔の笑顔をしながら乗り込んだ。

２人が乗り込んだ車内は一瞬にして真希のお気に入りの香水の香りが充満した。

｢行き先ココだから｣
と真希から手渡されたメモには近くのショッピングモールが
書いてあった。