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ξ;゚⊿゚)ξ「間一髪だったわ……」
(;*゚ー゚)「お手数をおかけして、重ね重ね謝罪します……」
両手で半円を描きつつ土産の品を差し出すしぃに、思わず笑みを溢すツン。
ξ゚⊿゚)ξ「……あ。食べさせてあげないとね、あの子にも」
(*゚ー゚)「……大丈夫、ちゃんと買ってあるよ。だからツンちゃんの分は減らないよ?」
言い、ツンに献上したものとは別の包みを渡す。
ギコとは違い、しぃは細部にまで気配り、思いやりのできる女性だった。
ξ*゚⊿゚)ξ「本当? やた」
そのことに二重の意味で感謝しつつ、ツンは自分へのものでない包みを受け取る。
それは他でも無い、最愛の弟に宛てられたショートケーキ。
即座、居間の端に設けられたお仏壇へと供えに行く。
何も言わず、しぃは付き添った。
彼女――ツンが、自分より先に弟へ与えようとするのも。
そして黙して見守るのも、今では全て当然なのだから。
恐らく遠い以前からも、そうであったに違いないだろう。
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