最初で最後の第一話

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  ξ;゚⊿゚)ξ「間一髪だったわ……」   (;*゚ー゚)「お手数をおかけして、重ね重ね謝罪します……」     両手で半円を描きつつ土産の品を差し出すしぃに、思わず笑みを溢すツン。     ξ゚⊿゚)ξ「……あ。食べさせてあげないとね、あの子にも」   (*゚ー゚)「……大丈夫、ちゃんと買ってあるよ。だからツンちゃんの分は減らないよ?」     言い、ツンに献上したものとは別の包みを渡す。 ギコとは違い、しぃは細部にまで気配り、思いやりのできる女性だった。     ξ*゚⊿゚)ξ「本当? やた」     そのことに二重の意味で感謝しつつ、ツンは自分へのものでない包みを受け取る。   それは他でも無い、最愛の弟に宛てられたショートケーキ。     即座、居間の端に設けられたお仏壇へと供えに行く。 何も言わず、しぃは付き添った。   彼女――ツンが、自分より先に弟へ与えようとするのも。 そして黙して見守るのも、今では全て当然なのだから。   恐らく遠い以前からも、そうであったに違いないだろう。  
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