今日もキミの隣で。

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   彼女とたわいもない話をしている時間は、 あっとゆうまだ。 彼女は僕と同じ駅で降りる。 けど、改札へと降りる階段は バラバラだった。  「よし。今日もお互い仕事頑張ろうね!」  「あぁ。よーし今日も頑張るぞ!」 僕はグーンと腕を伸ばして 彼女に言った。  「ふふ…。それじゃあね。」  「あ!ちょ、ちょっと待って!」  「え?」 僕はなにを思ったか階段を 降りようしている彼女を引き止めた。  「どうしたの?」 いつもと違う僕に、彼女は少し驚いていた。  「きっキみの名前はっ?」 ちょっと焦りすぎた… 声、ひっくり返ったし… さっきまで降りる人が 多かったこの階段も、もう人はちらほらとしている。 きっと今の僕の顔は真っ赤だろう。 彼女はやっと状況が理解できたのか、 ふふっ…と微笑んでから  「安西春子。」  「安西さん…。」  「ちなみに25才。  あなたと同じ年かしら?」  「あっああ。同じ年だよ。」 僕はまだ動揺していた。
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