~3時間目~

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すっ……と自分の体が浮いたような感覚がした。 何が起こったか分からない俺の前で、ランやアキラ達が目を丸くしている。 「……や、やったー!」 突然歓声があがり、驚くとすぐに元に戻ってしまった。 だが……どうやら成功したようだ。 「やったね!メガネ~」 「第一歩だねぃ~」 「ナムアミダブツ……」 「透明にはなれたねぇ!」 いや、今1人違うこと言ってたよな? まぁ、良いだろう。 とりあえず、出来たんだから。 「え~……あ、あとは定着ですね………間に合いそうで良かった……で…す」 ウィル先生が足元にいる子どもに笑いかける。 おっ!天使のほほ笑み。 そんなことを考えていると、足に軽く衝撃をうける。 か細い白い腕で俺の足を抱いている、小さなガキ。 こんなガキと同級生になるとは、生きてるうちは思わなかったな。 「やったね!メガネのお兄ちゃん」 「…おう」 無垢な瞳で俺を見つめ、にっこりと笑う。 なんで俺に、こんなに懐いてるんだろう。 思わずため息が出る。 「一緒に現世に行こうね!」 こいつの世話係になんで俺が選ばれたんだろう。
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