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「はじめまして!ユウです。よろしくお願いします」
ぼくが頭を下げると、みんなが拍手でむかえてくれた。
外国人の先生も、優しそうだし、きっと良いクラスなんだな。
「あ…では……質問あり……ますか?」
先生がそう聞くと、髪の短いお姉さんが手を挙げた。
「年、いくつ~?」
「あっ!8才です」
「おぉ~!若い~」
ぼくが答えると、赤い髪のお兄さんが大げさに驚いた。
なんか笑ってるけど、恐そうだなぁ。
ああいう人のことを、不良って言うんだな、きっと。
「じゃあ、好きな食べ物はぁ?」
白い小さな手を挙げながら、制服に身を包んだ兎さんがたずねた。
兎って……喋るんだっけ?
「オムライスが好きです」
まぁ、いいか。
「……オムライスって、何~?ばあちゃん」
「ほれ、お米が卵に包まれとる料理だべ」
「あっ!ケチャップかけるやつ?」
質問した兎さんが、前の席のおばあちゃんに話しかける。
おばあちゃんも制服着てるから……生徒なんだぁ!
先生かと思った。
なんか変な感じだなぁ。
「で……は、授業を始め……ま…す。ユウ君は……アキラさんとメガネ君の……間に…座ってください」
「はいっ」
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