~3時間目~

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「という、わけなんだが…」 「だからってぇ、なんでオレのところにくるわけ~?」 嫌々ながらも、ランはお茶まで出して部屋に迎えてくれた。 ついさっき先生と話してきたことを、ランに説明し終わり、今に至る。 「だから、お前が行ってやれよ。テストの点を上げてさ」 「そんな簡単に上がんないよ~」 「この間、補習で教えただろ?」 俺が問いかけると、ランは窓際に立ちながら、外を遠い目で見ていた。 「……今回は下がって、元通りさ」 なんとなく可哀相な気がしたので、気にしないふりをして、お茶を飲む。 久しぶりの渋めの緑茶が、俺に転入当時を思い出させる。 「相変わらず、苦いな。お前のお茶は」 「そう~?ばあちゃんに習ったんだけどなぁ」 オレが入った頃、ランはお茶を持って、よく部屋に遊びに来たな。 「で・どうするのさ~?オレやアキラは無理だぞー」 急に現実に引き戻され、ため息をつく。 ランもアキラも無理なら、うさちゃんも駄目だろう。 ばあちゃんは論外だ。 「あぁ、俺が行くか」 「良いじゃん、それでぇ。オレ、応援するよ!」 隣に座ったランに背中をバンッとたたかれる。 あまりの力に俺が顔をしかめていることにも気づかず、ランを思いついたように言った。 「ユウもメガネに懐いてるしぃ、良い判断だよなぁ~」 「懐いてる?俺に??」
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