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桜の花が咲き始めた3月下旬の
よく晴れた日の昼下がり
私はお母さんと二人で遅めの昼食をとっていた
昼食はオムライス
私の大好物!
ピンポーン..
「あら、誰かしら?」
パタパタとスリッパを鳴らし、玄関へ駆けていくお母さん
私はそのままオムライスを食べ続けた
すると
「桜ー!いらっしゃーい!」
お母さんが私の名前を呼ぶ
大好きなオムライスをおあずけにされ、少しふてくされた私は足早に玄関に向かう
「何ーお母さん。ん…?」
玄関にはお母さんと同じくらいの年の女性と
その女性の少し後ろに気まずそうに立っている男の子
「お向かいのマンションに引っ越してきた 進藤さんと
息子さんの龍一君よ。桜と同い年だって」
そんな15歳の春休み
私と龍ちゃんは出会った
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