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「何で?どうして、何も言ってくれないの?」
「どうしてって、言われても」
「他に好きな人が出来た?」
「そういう訳じゃないけど、今のまま続けてても意味がないから」
一方的に別れを告げたあの日から半年・・・・
俺は何を思ったか、別れた彼女にメールをしてみた。
多分、連絡先を変えているだろうと思いながら。
暫くすると携帯が鳴った。
まさかとは思いつつも淡い期待を持ちながら、携帯を開くと別れた彼女からだった。
「えっ?ま~君だよね?」
俺はすぐに返事を返した。
「そうだよ。今更、何メールしてんだよって思われるかも知れないけど、急にどうしてるかな?って思って」
「元気だよ。ま~君は元気?」
「元気だよ。」
それから、電話で彼女の別れた後の状態を聞き、お互いの近況報告をしていたら、彼女の方から。
「今日、空いてる?」
「うん。予定は別にないし」
「なら、久々に会わない?今までの話もしたいし」
彼女のその言葉にホッとした自分がいるのが分かり。
「分かった。いつもの駅前でいいよね?」
「じゃあ、駅前に8時ね」
そう言って、電話を切った。
待ち合わせ場所に30分も前に着いた俺は彼女に連絡をしてみた。「今どこ?」
「えっ?今?私は駅ビルでブラついてるけど」
「もう着いてるんだ?俺も今着いたんだけど」
「えっ?そうなの?早いね。それじゃ、待ってて。私も今そっちに行くから。」
電話を切って、暫くすると片手に携帯を持った彼女がこっちに向かって来た。
「久し振りだね、ま~君。あっ!髪型変えたんだね?」
「うん。パーマかけてみたんだ。」
「うん。似合ってるよ。」
「ありがと」
「とりあえず、立ち話も寒いし、お酒飲もうよ!」
彼女は相変わらず、姉貴肌で俺を引っ張って、付き合って時によく行った居酒屋に入った。
「とりあえず、ビールでいいよね?」
「うん。」
「すいません。生中二つ下さい。」
彼女にリードされるがまま、俺は相変わらず情けないと思っていた。
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