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「どうして、そんなに元気なの?俺が最低な事したのに、謝っても謝り切れないよ。」
「そーだね。今は元気。フラれた時は大変だったんだよ。何も手につかないで、男は皆最低なんだって言い聞かせてたよ。でも、今は職場も変わって、一人暮らし始めて、前よりも友達といる時間が多くなったしね。何気にモテてるし。なんてね。」
「そうなんだ。俺は相変わらずだな。何か、今は俺なんかが手が届かない所にいる様な気がする。」
「何言ってるの?フラれたの私だし。今、こうしているのは時間が流れている証拠だよ。」
俺は彼女のその明るさと環境が変わった話を聞いて、驚きを隠せずにいた。
「私もま~君は気にはなってたからさ。連絡もらって嬉しかったよ。こっちからはアドとか消しちゃったから、連絡出来なかったし。」
俺はそれを聞いて安心したのか、自然と涙が出てきた。
「ど、どうしたの?何で泣いてるの?」
「ごめん。何かホントに俺の事なんか、どうでもいいのに気になってたって言われて、マジ嬉しくて。」
「あはは。ま~君は相変わらず、泣き虫だな~。でも、変わってない、私の知ってるま~君でよかった。」
そんなやりとりが続き、時間はあっという間に流れた。
「そろそろ、私帰らないと。終電なくなっちゃうし。」
彼女の一言で現実に引き戻された。
会計を済まし、駅のホームで彼女を見送る事にした。
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