飼い犬

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「うん」 「………なら、行くぞ」 「あのさ!」 悠は、ギュッと杏の腕を掴んだ。 「お風呂ありがと。………それだけだから」 悠は、ほんのり顔を赤くして俯いた。 すると、杏は突然ぐっと悠の頭を掴んで引き寄せた。 気付くと唇が重なっていた。 ゆっくりと唇を離し、クスリと笑った。 「目くらい閉じれば?」 「……………っつ!」 悠は、カァッと顔を赤くするとキッと杏を睨みつけた。 透き通る様な美しい青い瞳が悠を見つめていた。 「いきなり何よ!」 「―――――お礼」 「は?」 悠は、首を傾げた。
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