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しんと静まり返った部屋。
「あのさ」
最初に沈黙を破ったのは、悠だった。
「私、何処に座ればいいの?」
周りを見渡しても机も椅子も何も無い。
「ここ」
そう言って杏は、自分の膝の上を指差した。
「ーーーーーえ?」
「ご主人様の命令は絶対だ」
そう言ってクスリと笑った。
「無理!」
悠は、カァッと顔を赤くしながら後ずさった。
「ーーーーー来い」
卑怯だ。
そんな綺麗な瞳で見られたら言えない。
嫌なのに、体が言うことをきかない。
悠は、ゆっくりと杏に近づいた。
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