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某年 4月
主人公 草薙 遥は真新しい制服に身を包み、両親と共に、中学校の校門をぐぐった
「遥ちゃんも、もう中学生になるのねー、早いものだわ」
「リティ、子供はすぐ大人になってしまうから、今のうちに可愛がらないとだめだよ」
「そうね、遥ちゃん愛してるわよ~っ」
ガバッと遥に抱きいた、遥の母リティこと草薙リティア
そして、にこにことその様子を見守るのは、遥の父草薙秋希(クサナギ シュウキ)である
「か、母さんっ、こんなとこで抱きつかなくていいからっ、恥ずかしいよっ」
父さんも笑ってないでなんとかしてよ~っ、と言いながらリティアをはがそうと必死な遥
そんな秋希はにこにこと笑って、僕も抱きついてあげようか?と言った
秋希の助けは受けられないと分かると、諦めてリティアに話しかける
「…はぁ、母さん、家に帰ったら存分に抱きついていいから、今は放して?式に遅れたらどうするの?」
その言葉にピクリとリティアは反応した
そしてしぶしぶと遥から離れる
「わかったわ。…その代わり、帰ったら遊ばせてちょうだいね♪」
ルンルンと遥に言うと、遥の手と秋希の手を握った
「せっかくの息子の入学式だもの、遅れるわけにはいかないわね」
「そうだね。ただでさえ遥は注目浴びそうだし、遅刻でもしたらもっと注目の的になりそうだ」
「僕、母さんと父さんといる時点で注目の的な気がする…」
遥はリティアと秋希の会話に、力無くつっこみを入れた
しかしこの時、遥は気づいていなかった
自分一人でも異様な注目を集めることを…
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