ボトル

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 学校にだって居場所はない。適度に友達はいるけど浅い付き合い。必要であれば話す程度。  だからって寂しいわけじゃない。  寂しいのは思い出したとき。小さい頃ずっと一緒にいた彼女を。  同じ闇抱えて、同じ目線でものを見て。二人だから独りじゃなかった。  二人だったから、独りが何かもわからなかった。  今思えば懐かしいだけの幼い想い出。  泣きたくなると、彼女が支えて泣かせてくれた。  彼女が寂しいときには黙って傍にいた。  ありきたりな言葉で慰めあって、マンガみたいに支えあった。
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